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連載記事
北九州 あの日あの頃
タイトル 父出征前の家族写真
エピソード6
投稿者 藤井勝昭さん(80歳)
母から譲り受けた写真です。昭和19年、母に抱かれている私は当時2歳。父の出征が決まり、写真館で撮影したということでした。
この写真を初めて手にした時、驚きました。家は八幡大空襲で消失。よく残っていたなと。母が大切に抱えて、懸命に避難したのだと思いました。幼かった私とともに。
割烹料理店の板前だった父。戦後、八幡に帰り着いた父は、焼け野原となっていた町を目の当たりして、不安に駆られたそうです。その後は千草ホテルの料理人になり、私達を育ててくれました。
今、この写真だけは他の写真とは別のアルバムに入れて、子や孫の代にも遺していきたいと大切に保管しています。
長男、そして初孫として、戦中であってもたくさんの愛を注いでもらったことが分かる、大切な家族写真です。
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